パーキンソン病の症状は、
運動症状だけではありません。
白律神経や大脳皮質などもパーキンソン病に
よって障害されるため、便秘、起皀性低血圧などの
自律神経症状、うつ症状、認知障害、幻覚・妄想などの
精神症状も起こってくることがあります。
最近、ドイツの神経病理学者のプラーク博士
がパーキンソン病の進行について
新しい仮説を提唱しました。
「パーキンソン病は最初、延髄にある迷走神経
(副交感神経。自律神経の一部)の
核や嗅覚に関連した神経から起こって
黒質のある中脳へと進み、
大脳皮質に至る」というものです。
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つまり、自律神経は黒質よりも先に障害、
大脳に病気の影響が出るのは
比較的進行期といううことです。
パーキンソン病の初期に自律神経症状や
嗅覚障害が起こる可能性があるため、
運動症状が現れるより前にパーキンソン病との
診断をつけ、治療を始められないかということが
研究されています。
パーキンソン病も他の疾患と同じく、
早期発見・早期治療が大切です。
ある程度進行してからの治療では、
良い状態で身体機能を維持することが
難しくなります。
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運動症状については、長年研究がなされ、
ドパミンを補充するL(レボ)-ドバ製剤、線条体の
ドパミン受容体を刺激してドパミンが分泌されたのと
同じ反応を起こすドパミンアゴニストといった
抗パーキンソン病薬が開発され、
病状を改善することが出来るように
なっています。
しかし、自律神経症状や精神症状については、
薬での対応に限界があり、生活習慣の工夫なども
必要になります。
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